大判例

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大阪高等裁判所 昭和25年(う)3624号 判決

原審第二回公判期日において検察官は証拠として被告人両名の司法巡査に対する各第一回供述調書の取調を請求したのに対し、被告人両名はいずれも同調書末尾の被告人の署名指印は自分のなしたものに相違ないが同調書は警察官が自分の言わなかつたことを書いたのである旨述べ、且つ被告人両名の各弁護人はいずれも証明力を争う故に異議がある旨述べたにもかかわらず、原審裁判官は検察官請求の前記各書面を証拠として受理する旨宣しその証拠調をなしたことは所論のとおりである。しかし、右各供述書はいずれも被告人に不利益な事情の承認を内容とし且つ被告人等において同調書を読み聞けられた際誤りはない旨申立て署名指印をなした旨の各記載があるのみならず原審公判廷においてその署名指印は自分のなしたものに相違ない旨申述べている関係上原審裁判官において該供述の任意性を認めた上前記各供述調書を証拠として採用したものであることが認められるのであつて供述の任意性を認めるために必ずしも供述調書の作成者を証人として尋問することを要するものではないから原審裁判官のなした前記証拠決定並びにその施行は適法であるといわなければならない。なお所論の書証について原審裁判官はその後検察官よりの請求により前記各供述調書の作成者である司法巡査八尋正夫を証人として取調べる旨の決定をなし原審第三回公判期日において同人を証人として尋問し内容供述の任意性を確めた上これを断罪の資料に供したことが窺われるのであつて原審の訴訟手続には所論のような法令違反がないものといわなければならぬ。従つて論旨は理由がない。

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